フェルメール『デルフトの眺望』を模写しました!

念願のフェルメールの大作『デルフトの眺望』を模写しました。もちろんほぼ原寸大で。オリジナル含め、さすがに今まで描いた油絵の中で一番時間かかりました。以下、掲載写真は、今回の模写のものです。

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F50号(91×116センチ)。現物はもう6センチ高さがあるんですが、幸いなことに、この絵は上部三分の二が空。いつもは原画との比率の違いをすごく気にしてどう処理しようかと煩悶するんですが、今回はほとんど気になりませんでした。しかし考えたらフェルメールの絵ってどれもほとんどタテヨコ比が1:1、つまり正方形に近いですね。ここら好みだったのか、それともカメラオブスキュラ使用との関係で何か理由があったのか・・・? ご存知のようにカメラオブスキュラと原理が同じピンホールカメラも真四角な画像になるようになってるようですし。

フェルメールは200年近く埋もれていた画家ですけど、再評価のきっかけになったのはこの絵らしいです。またマルセル・プルーストが天下の大長編小説「失われた時を求めて」でこの絵を絶賛してさらに有名になりました。プルーストが右側に見えてる黄色い壁(とプルーストは書いてますが、これは屋根ですね)の輝きが素晴らしいと書いているように、この絵の素晴らしさはその光の描写にあるかと思います。フェルメール十八番の『光の点』も全面に惜しみなくたっぷりと散りばめられています。個人的には右側の船の側面の『光の点々』が素晴らしい。また砂状のものを絵の具に混ぜて、壁や瓦の質感を出すという斬新な試みがなされています。ということで私も砂入れてみました。通常の砂そのままでは荒すぎて感じが違ったのでかなり細かくすりつぶしました。

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今回模写してていろいろな発見もありました。たとえば(既に言われてるかもしれませんが)この絵のちょうど真ん中のところ水平線が見えてるんですね。(下の絵のオレンジ色の屋根屋根の向こう側)

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あと中央やや左手の大きな塀の前に座ってるような人影が見えますが、これは物乞いの人のようです。(下の絵の右側の帆柱のすぐ左)港町らしい点景。

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それと左手前こちら岸に数人の人物が描かれていますが、この部分は対岸に描かれたデルフトの街の構図の縮小版になってますね。遠景右側の双塔が、手前では立ち話しているおかみさんふたり。1人はプルーストの言う黄色い壁(屋根)と同じく黄色の服を着ています。また遠景にはより大きな塔がふたつ見えますが、これが手前では二本の木のボラード(?)、そして遠景、左端の赤茶色に続く屋根は、手前では船上のテントの側面の色となって展開されています。まあ別にフェルメールは「ここに全体の縮図を描こう」なんて考えたわけでなく、何か描こうとしているうちに自然と全体に呼応したものを描いたのだと思いますが。

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ここまできたら、あとはもうひとつの大作の代表作『アトリエ(絵画芸術)』も描かずんばなるまいてと行きたくなるところですが、『アトリエ』は合う寸法の既成キャンバスがナイのが悩みのタネです。F50号じゃ幅が9センチも足らない。かといってF60号だと高さが10センチも超過。ではと言って特注キャンバスにしたら高いし、額装するとなると額縁も特注で高くなる・・・。いろいろ悩ましいので、まだ描くには至ってません。

『第三都市 幻想画家:福本晋一ウェブサイト』
http://www7b.biglobe.ne.jp/~fukusin/














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